怪我との闘い!! Spartanic Rockers Story Vol.032

俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.032

激しい痛み!!

ドイツの大会Battle of The Year(バトル オブ ザ イヤー) に向けて準備を進める我々Spartanic Rockers。
DJをやっていた後輩、乾(いぬい)のおかげで素晴らしい音源もでき、それをベースに改良を重ねながらショーを作って行きました。

当時のチーム活動では全員揃わなくても、週に2,3回練習をしていたように思う。
そして一人での練習も欠かさず行っていた。

ただ、個人的には体に大きな問題が起こっていた。
この時は特に右のヒザの痛みである。

 

俺は高校生の時に腰痛がひどくなり、一時期はヘルニアという診断を受けていた。
その当時は腰が痛くて座っていられないため、コルセットを作って補強して授業を受けていたが、ダンスや部活は、腰が痛くても休まずずっとやっていた。
とにかくどちらも好きだったからだ。
ちなみに部活は陸上ホッケー部。
マイナースポーツではあったが、練習が非常に厳しい部活でした。

そして、手首も両方とも痛めてしまった。これはトーマスフレアの練習を原宿の歩行者天国の路上など、硬い床で、基礎的な筋力や柔軟性もないのに無理やりやっていたからだと思う。

この2つ、腰痛と手首の痛みは抜本的には改善されないまま今に至る。
両方とも日常的に痛いのである。
日常的な痛さはある意味慣れているのであるが、ヒザの痛みは慣れるレベルの痛みではなかった。
激痛である。
そして痛くてヒザを曲げることができない事も多々あった。

後でわかることだが、これは半月板損傷と言われている症状であった。
足の骨と骨のつなぎの部分の動きを滑らかにする、半月板と呼ばれる軟骨のようなものが、激しい運動等により亀裂が入ったりするという現象である。
亀裂が入った半月板は時には元々あった場所から移動して神経にあたり激痛を起こすこともあるとの事。
たまたま収まりがよく、元の場所にある場合は痛みを覚えないこともあるらしいのです。

半月板損傷のイメージ図。分かりやすい図だったので、岐阜の松岡整形外科さんのページから引用させていただきました。

この当時自分は、外科治療に対してとても懐疑的でした。
手首が痛い、腰が痛い、
そういったときに外科を訪れても、たいていの場合は安静にしておきなさいと言われて、湿布薬を渡されて終わりです。
これは現代でも結構ありがちな診断だと思う。
ところが腰も、手首も湿布をはっていてもまったく治りません。
試しに1週間ぐらい練習を我慢した事もありましたが、一向に改善が見られませんでした。
という事で今回のヒザに関しても自分は外科に行く事はせず、針や、整体、はたまた科学では証明されていない「気功」などの治療院も人ずてに聞いてまわっておりました。
しかし、一向に治療効果は上がりません。

それでも迫りくる大会へ向けて、練習を休む事はしませんでした。

外科医を改めて受診して、手術を受けることになるのは、2001年の事です。
それまでは、だましだまし、いろんな治療院を回りながら練習や踊りを続けておりました。

超人IVANと俺、そしてQUALI-D(STYLE ELEMENTS) @UK B-BOY CHAMPIONSHIPS

余談ですが、怪我や病気に対する大事なアドバイスです。
なにか体に変調をきたした時は、
怪我でも病気でも、必ず複数の病院を受診して下さい。
そしてまずは科学的な診断を受けた後に、針や整体などそれ以外の治療を受けるのがいいかと思います。
これはこの後個人的に思い知らされる教訓です。
医者を万能だと思ってしまうのは我々の勝手な誤解です。
医者は、何でも知っているわけではなく、自分の知っている事しか診断できないのです。
だから知らない症状が来ると、原因不明や、安静にしなさいという当たり前の診察になります。
それで治る事ももちろんありますが、治りが悪いときは必ず複数の病院を受診して原因を特定する事をお勧めします。
科学的に原因がわからないものに対しては、どんな治療が効くかも判断できません。
たまたま治療が効くこともありますが、効かないことも多々あります。
なので、まずは症状を確認できる医者にたどり着くことが大事だと思います。

 

さて、話は戻りますが、そんな事で、自分は右ヒザに爆弾を抱えながら、BATTLE OF THE YEAR に向けての練習をしておりました。
この年、1998年のBATTLE OF THE YEAR 開催は11月の予定でした。
UK B-BOY からたったの2か月しかない中、日々練習に励む我々。

UK B-BOY CHAMPIONSHIPS でソロバトルに参戦したJO

そんな練習の日々を過ごす自分の元に、ある日驚きの知らせが届きます。BATTLE OF THE YEAR は会場が大規模な洪水により使えなくなってしまった。
そのため大会は中止となるとの知らせでした。
この知らせに俺は驚きました。
いままで集中してきた練習はいったい何のためだったのかという、落胆の気持ちが大きかったと思います。

End of The Spartanic Rockers Story Vol.032

To be continued


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