俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.043
OLD SCHOOL NIGHT での決戦!!
1999年の1月24日、大阪で開催された、OLD SCHOOL NIGHT。
その記念すべき第一回目にバトルゲストとして招聘された我々Spartanic Rockers(スパルタニック・ロッカーズ)。
バトルの相手は当時人気絶頂だったBRONX(ブロンクス)という大阪のチームでした。
東京から来た我々、世界大会で優勝の看板もあり、負けるわけにはいきません。
そして大阪を拠点とするBRONX、もちろんホームで負けるわけにはいかないという気持ち満々だったと思います。
後には引けないこの現場ですが、相手は7人、こちらは4人。
そして1人は片足骨折の松葉杖(笑)という状態で、まぁ一般的に考えて大分不利な状況でした。
それでもバトルは始まります。
当時のフルの映像が手元になく、確認できないためバトルの細かい流れまでは覚えておりません。
たぶんBRONXは本気でSpartanic対策をしてきたと思います。
我々のルーティーンも警戒して、バトルルーティーンも用意しておりました。
今ではちょっと許されない感もありますが、こちらのルーティーンを邪魔するようなバトル運びも何度かありました。
また、佐久間さんへの個人的挑発などもあり。
佐久間さんは日本のB-Boy界では第一人者的な存在でしたから、若手にあおられて「コノヤロー」って思ったことと思います。
まぁこれはバトルだから仕方ないです。
それも作戦だったと思います。
そんな中でもJOは相変わらずのマイペース。
奴はこういうシーンではエキサイトするというよりかは、ノリノリになっていくという感じです。
俺はある程度冷静にバトルしていました。
もちろん、熱い気持ちにはなっているんですが、昔からめちゃめちゃエキサイトはしないのです。心は熱いが、ある程度冷静に戦況を見ながら対応していきます。
今でも頭に焼き付いているシーンはBRONXのメンバーの表情。
俺のソロでBRONXメンバーの陣営ギリギリにジャンプしてドロップ(フロアームーヴに入る事)する瞬間。
ジャンプして空中にいるその刹那、
「次はこいつ(俺の事)どんなムーヴをしてくるんだ」と、食い入るように俺を見つめる彼らの視線ははっきり覚えている。
それだけこのバトルに真剣に臨んでいたのだろうし、
YOUTUBEで見れる現代と違って、我々がどのようなムーヴをするかという情報もほとんど流通してなかったのだと思う。
俺はエキサイトはしていなかったが、もちろん真剣!
そんな中、一番エキサイトしていたのは。。。。
ご想像の通りツヨシ(笑)
骨折B-Boyでした。
俺の事を「鬼だと思った」という割には、一番エキサイト!
2人で松葉杖のルーティーンもちゃんとかましましたが、それ以外にもソロで何度も出るこの男。
松葉杖はそこらにほっぽっといて、ケンケンで舞台中央まで移動。
片足ギブスで踏ん張れないから、通常の入り方でパワームーヴをする事が出来ない。
そのため、まずは3点倒立してそこからヘッドスピンで勢いをつけ、他の技につなぐというやり方を行う。
バトル中に心配して、「ツヨシ大丈夫か?」と声をかけると、
「ヘッドで勢いをつけてからつなげば、他の技も行けるっす!」みたいな事を言っていました。
凄い!
つーかアホ(笑)
型破り過ぎて凄い!!!
という事でツヨシは常に、
ケンケンで舞台中央へ → ヘッドスピン → トーマスフレアなど、その他のパワームーヴにつなぐ
という流れでした。
最後の方はアドレナリンのせいか、ケンケンするのも忘れて、ギブスの足をついてびっこひきながら歩いてた(笑)
これじゃ治りが悪い
相当後になって聞いた話だが、京都の有名チーム、Body Carnival(ボディーカーニバル)のNarumi(ナルミ)は、この松葉杖でも戦うツヨシの姿を見て触発されて、ブレイクをやってみたいと思ったらしい。
さて、そんなこんなである意味無茶なエキシビジョンバトルは終了。
ベニーとタフキッドの判定は、
なんと。。。。
ドロー(引き分け)でした
もしかして、相当気を使ったかな?この2人。。。と感じました
真相は本人に確認していないから分かりません。俺の勝手な感想です。
ともかく、我々は、ドローという結果ではありましたが、大分不利な状況でなんとかバトルを乗り切りました。
==========
*当時を思い返したツヨシの感想
Battleはとても熱い時間でした。当時ダンスは大阪と東京と、やり方や熱さの出し方も違う物があって魂で戦ったBattleでした。
ケガしてしまった事も後悔しました。
スパルタニックのメンバーに支えられてケガしたまま何とか出る事が出来ましたが、思ったムーヴが出来なくてBattleが終わってすぐにステージから階段を降りる前に泣きました。
その時弟子のワセダブレイカーズのアサミが来てくれて、慰められたのを覚えています。地元八王子で一緒に育ったアサミの気持ちに、「これから心を入れ替えて頑張らないと」と思った事も覚えています。
ブロンクスはとてもいいチームで今でもリスペクトしています。
宮田くんのダンスに対する考え方が好きで、人柄も好きで集まったのが日本のスパルタニックロッカーズです。
オリジナルのスイスメンバーも不思議と宮田くんと同じ考え方を持っている人達で、やはりそこには似た人間が集まる物だと魂の繋がりも感じた時期でした。
ケガをしてしまった事でいつも当たり前と思っていた事をより深く感じられて、今もとてもありがたく感じています。
熱いBattleでした。
==========
End of The Spartanic Rockers Story Vol.043
To be continued
Spartanic Rockers Story 最初のページ
Spartanic Rockers Story 一つ前のぺージ
Spartanic Rockers Story 一つ後のぺージ