Spartanic Showcase in BOTY98 !! Spartanic Rockers Story Vol.035

俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.035

スパルタニック・ロッカーズ ダンスショーケース!

ドイツで開催されている世界規模のブレイクの大会、
Battle of The Year1998(バトル・オブ・ザ・イヤー)に参戦しに来た我々Spartanic Rockers(スパルタニック・ロッカーズ)
いよいよ自分達のダンスショーケースの始まりである。
ショーケースで高得点を取らないとバトルには残れない。
要するに、この大会で優勝するにはいいショーをするのが絶対条件である!

 

という緊張感の元、舞台に立った俺達ではあるが、緊張感と裏腹に、アホっぽい感じでスタート(笑)

偶然か必然か、うちのメンバーは全員「アホ」なおふざけが大好きである。
これはダンスを不真面目に踊るという事とは違う。
真面目にやっているんだが、アホみたいな動きや振付を入れて観客を楽しませたいし、自分達も楽しみたいという気持ちが共通しているのである。

最初の方のヘッドスピンの前、頭をガンガンぶつけるくだり。
3点倒立をしたまま踊るあたりにその「アホ」な演出全開である!
この辺は確かJOやツヨシの提案で作った部分だと思う。
当時で言うとこの3点倒立したまま踊る(?)という流れはかなり斬新で、後に他のB-Boy 達からも真似されることとなる。

最初の選曲Do You Wanna Go Party(KC & The Sunshine Band)にマッチした、まさにパーティーっぽい始まりである。
しかしながら、冒頭既に俺はヘッドスピンを失敗!
大事なシーンでの失敗は悔やまれるが、ヒザの痛い俺はそんな事を気にする心の余裕が全くなかった。

豪と佐久間さんのフットワークルーティーン。
立ち踊りの要素を巧みに使った、まさに我々Spartanicらしいスタイルである。
豪の軽快なジャンプが彼の身体能力の高さを示している。
ルーティーン最後の組んだ状態でのポーズは失敗している。
本来は佐久間さんが上向きになるもののはずである。

そしてJOのソロ。
独特なスタイルからの入りは彼らしいが、パワームーヴは正直成功とは言えない内容。
珍しい展開ではあるが、失敗した時のカヴァー方法、頭でスライドしていくあたりのフォローの仕方はなんとも言えない彼らしい展開。
失敗してもただでは起きない男。
これも含めて奴の実力と言える。

続くツヨシのソロ!
トーマスフレアーからのエアーとラックスはクラッシュ気味に落下。
本人原因は覚えてないとのことだが、単純に失敗だと思うという談。
ソロの締めはスタンディングポジションからノーハンドドリル。
これはツヨシのオリジナルな入り方である。
凄まじい発想。
(自殺ドリル(スーイサイド・ドリル):命名 ツヨシ)

 

つづくはPOPの全員ルーティーン
POPに関して言えば豪や佐久間さんはエキスパート
俺はある程度出来るレベルで
ツヨシやJOは通常はほとんどやらないが、全くできない訳でもない。
通常B-Boyのチームで全員でPOPのルーティーンをまがりなりにも出来るという事が非常にレアケースであると思う。
このあたりが、Spartanicの他のチームにはない強みであると言える!
チームでのカノン(時間差での動き)やチェーンリアクション(連鎖して動いていく流れ)は今見ても面白い!

全員のPOPルーティーンからはPOPのソロコーナー。
円状になったところから佐久間さんが登場する流れ、かっこいい。
佐久間さんソロは、レッグワークを多用して、フロアーも交えたムーヴ!
見ごたえ十分!!

そして豪のソロ。
イナバウワーばりの反りからハードヒット!!

続いて、流れるようなウェーヴで魅せる豪に
MCも「ヤパン イン ザ ハウス!!」とシャウト!

コブラから、かつて佐久間さんを驚かせたティッキングウォーク!
ここからのレッグワークは見事の一言。

そして続くは豪と佐久間さんのポップのルーティーン。
ポッパーが複数存在するB-Boyのチームは本当にレア。
ここもSpartanicならではの、見せ場の一つ。

だが実はこの時、佐久間さんは本来立つべき場所とポジションが逆に入ってきて踊りだしてしまう。
ビデオを見るとわかるが、佐久間さんは豪の背中の方に入ってきて踊りだすのだが、
これは本来正面に入るべきところである。
単純にポジションを間違えてしまっているのだが、一緒にショーをやっている俺達ですら気づかなかった。

それは豪がこれに臨機応変に合わせて、自分がすぐ逆のポジションに入り逆のまま踊っているからだ。
俺だったらてんぱってボロボロになってしまうところだ。
なかなかこの大舞台でできるものではない。豪ならではの素晴らしい度胸と対応力である。

さぁいよいよここからが、今回のショーの最大の特徴といってもいい、
ストリートファイターの音源を使った格闘をモチーフとしたショーケースである。
戦いの踊りはまず、 ツヨシ vs 俺(TAKEO)から開始される!
DJ乾(イヌイ)が手打ちで作ってくれた「殴る音」にばっちりと合った動きで格闘シーンを再現。
もちろんB-Boyの要素は忘れず取り入れている。
「波動拳」からツヨシのエアームーヴ(竜巻旋風脚)への流れは俺たち2人のコンビネーションの良さの現れだ。

続いては 俺 vs JO
JOはキャラが強いので、やっぱりこういうシーンでも彼らしい動き、踊りをしているなと改めて感じる。
(ちょっとふざけた感じの踊り方わかっていただけるだろうか。やつはいつもふざけた感じで踊るのである)
このパートも「殴る効果音」の部分は的確にとらえて上々な出来!!

ここから3者乱れての攻防戦!
ツヨシのキックをJOがうけてそこからそのまま1990という流れは見事。
この当時、1990はツヨシの代表的なムーヴの1つだった。

そして最後はJOのムーヴで締め!!
エアートラックスからヘッドスピンであるが、なぜかものすごく前に滑って行ってしまい、あやうく舞台から落下しそうになる。
この時のJOのムーヴは本来はセンターのまま行うべきものであった。

はっきりとした記憶はないが、この時の舞台は恐らく床がとても滑る状態だったのではないだろうか。
俺のヘッドスピンもそうであるが、ショーの中でも随所に滑りのせいでの失敗が見受けられる。

JOは恐らく野生の勘で、落下を察知し、直前で防止したんだと思う。
こういう時のJOやツヨシの勘の凄さは飛びぬけていた。

ともかく、舞台から落下という危機は回避し、
観客のハートもばっちりとらえて、
無事に「ストリートファイター」のルーティーンは終了!!

ショーは後半へ突入していく!

End of The Spartanic Rockers Story Vol.035

To be continued


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