2018年9月16日
北九州メディアドームにて、
高校生のダンス部ナンバーワンを決定するコンテスト
「全日本高等学校チームダンス選手権大会」
の決勝が開催されました。
今年で8回目を迎えるこのコンテストは、総合優勝は文部科学大臣賞をいただける名誉ある大会で、全国で予選を行い、その予選を勝ち抜いた学校だけが全国大会に参加できます。
自分は光栄なことに唯一第一回からこのコンテストのジャッジをさせていただいております。
いわば大会の未届け人、大げさに言うと歴史の証人とでもいいましょうか・・・
さて、改めましてこの大会の唯一無二特徴を書いておきます。
それは、
この大会が全国の高校のダンス部顧問の先生方達によって直接運営されているという事です。
私立、公立の垣根を越えて、
ダンスと生徒達を愛するダンス部顧問の先生方が集結し、
自ら運営する大会なのです。
それもひとえにダンス部の生徒たちの為です。
生徒たちが参加する上で、意義のある大会運営をしたいという趣旨で開催されているのです。
なんて素晴らしく夢のある大会でしょうか!!
お金のかかる内容になってしまうと、スポンサーを付けなければいけないし、スポンサーが抜けた時に開催出来なくなってしまうので、敢えて大きなスポンサーは入れていないとの事。
ど派手な舞台とか、凝ったな照明とかはありませんが、それはいつまでも変わらず運営し続けられるようにという趣旨の元です。
私的な企業が運営しているわけではないので、営利目的でもありません。
ダンス部の、ダンス部による、ダンス部の為の大会という事です。
先生方は、日々の業務の傍ら、地区予選も含め、全国規模の大会を運営するという事は並大抵の努力ではないと思います。
緒方先生をはじめ、関わっていただいているすべてのダンス部顧問の先生方と、関係者の皆様にビッグリスペクトを送りたいと思います!
さて、大会が始まる前に先生方から聞いたはなし、
他にいくつかある高校生のダンス大会は、仮装大会さながらであるというお話がありました。
それは衣装や演出ばかりに注力していて、肝心のダンスがお留守になってしまっているということです。
そして、一番問題なのは、そういう見た目が派手なチームが上位入賞してしまうという結果です。
そういう実績があると、次の回からは入賞したいチームはどんどん見た目や演出ばかりに気を取られるようになり、肝心の「中身=ダンス」がなくなってきてしまいます。
個人的には、そういう大会があってもいいと思いますが、その場合は「ダンスコンテスト」という名前ではなく、「パフォーマンスコンテスト」とか、それに類する名前に代えていただきたいと思います。
これは「ダンスとはなんであるか」という定義に深く関係してくるものです。
ダンスコンテストでは、特にストリートダンスに関してはなおさらですが、
揃っていることを第一義に置く集団行動やマスゲームではなく
派手さを重要視する衣装大会でもなく
一生懸命動く運動量や、動きの大きさを評価するのではなく
「ダンス」を評価すべきなのではないかと思います。
この当たり前の事が世の中では忘れ去られているケースが多いです。
ダンスの在り方に対する認識が大幅にずれているケースもあります。
では「ダンス」とはなんなのか、これはかなり長い内容になりますので、別途別項目で書いていきたいと思います。
長くなりますので、今回はこの辺りで。
次回は大会の中身についてまた思う事を書きたいと思います。
1つ後の記事
2018年 全日本高等学校チームダンス選手権大会 Part.2