World of Dance TOKYO REGIONAL 2019

L.A で開催されているダンスイベント
“World of Dance”
の東京予選が2月17日クラブチッタにて開催されました。

イベントはコンテスト部門と、エキジビジョン部門に分かれております。
今回はジャッジとして参加させていただいたコンテスト部門についての雑感を書きたいと思います。

まずは「Junior Team Division」

Junior Team Division 優勝:「VIOLET」
アベレージスコア:84.667

      

シアタージャズのようなスタイルで始まったショーケース。
様々なフォーメーションの変化と共に踊りが展開されていきます。
1曲目と2曲目ではかなり踊りのテイストが変わりました。
自分の見た感じだと、2曲目はリズムのとり方も変わってきたように感じました。
「もしかしたら振り付けた人が違うのかな・・・」
なんて思いながら見ていましたが、
曲が変わって音のとり方の感じが変わるというのは、普段の活動がストリートダンスがベースではなく、ジャッズダンスベースだから出来るのかなと思いました。
要するにリズムも振付の一部としての理解なんだろうなと想像します。
ちょっと自分には出来ない技術だと思います。
L.A.出場決定です!
是非世界でも素晴らしい踊りを見せてください。

Junior Team Division 2nd : ASIA
アベレージスコア:83.000

比較的少人数ながら、しっかりした構成と踊りで魅せてくれたチームでした。
HIP HOP ベースですが、随所に見せてくれたアニメーション的な動きが面白い。
静と動の変化がショーの構成にスパイスを加えておりました。
テーマ的にカンフーのような動きが入っておりましたが、
これはもう少し研究するとよりダンスに親和性を持たせられるかもと思いました。
まぁでも、カンフーの振りはダンスにはあんまり関係ない部分なので(笑)、
そんなに重要な事ではないです。
「ショー全体」として考えると要素としては
「ゼロ」ではないので一応一言書きました。
このチームも、L.A.出場決定です!
なんでも、新しい作品を今練習中と聞きました。
更なる進化を遂げた作品を楽しみにしております。

Junior Team Division 3rd: LITTLE SOUL TOKYO
アベレージスコア:76.667

かなりの人数でのショーでした。
この人数だと、舞台の広さが足りないのかなと感じました。
構成もかなり大変だったのではないでしょうか。
リズム感はかなりいいと思いましたが、
構成の中盤(確か音が変わったと思いますが)がちょっと失速した感がしました。
「もしかしたら、中盤部分は普段やっている感じのダンスとスタイルが違って、体にしみついていないところがあるのかな・・・」などと思いながら見ておりました。
大人数ながらも全体は非常にオーガナイズされたパフォーマンスであったと思いました。

JR部門の他の参加チーム。
皆さんの「やる気」、「気合」は十分でした。
ただ、ダンスのスキルがもう少し足りないのかなと感じました。
ダンスのスキルとは、身に着いた基礎をベースにしたものであって、
振付の練習で得られるものではありません。
1つ1つの動きのクオリティーを上げるための普段の取り組みがすべてだと思います。
逆に言うとまだまだ伸びしろが沢山あるという事です。
皆さん、またブラッシュアップして、再度チャレンジしていただければと思います。

Team Division 1st:はむつんサーブCREW
アベレージスコア:89.000

お馴染みのチームです。
このチームは本当に独特なスタイル。
いわゆるPOPの世界でいうところのアニメーションとはまた違う、
自分たちなりのアニメーションとタット、
チェーンリアクションを多用したスタイル。
まさにピタゴラスイッチ!
これがダンスかどうなのかという議論もあると思う。
自分の意見としてはギリギリ境界線かなと思います。
パフォーマンスとして相当独自性が高く、
とにかく印象に残るグループです。
片足で姿勢を低くして左右に動くムーヴや、
同じく片足で立って体を地面と水平にするムーヴなどは
想像するよりもはるかに難しく、体幹や筋力も必要とされる動作です。

彼等にはとにかく、このオリジナリティ溢れるスタイル貫いていってほしいと思います。

L.A.出場決定おめでとうございます!

Team Division 2nd:HOMELAND OKINAWA
アベレージスコア:84.333

沖縄からわざわざ参戦したこのクルー。
スーツでばっちり決めてのパフォーマンス。
指導者は有名な沖縄のPopper「YUZURU」氏。
ちゃんと確認しませんでしたがメンバーは全員女子だったでしょうか?
がっつりとFUNKで踊るのかと思いきや、
メローな楽曲でのパフォーマンス。
Poppin’のテクニックを使ってこの楽曲にシンクロしていく流れは見事。
個人的にはヒットなど、強めに踊るシーンがもう少しあれば、全体に抑揚がついて更によかったのかなと思いました。
自分はヒットやストップが好きなのでもうちょっと見たいなという個人的なリクエストも含まれております(笑)

L.A.出場決定おめでとうございます!

Team Division 3rd:-katharsis-
アベレージスコア:73.667

いわゆるコンテンポラリーダンスで参戦したチーム。
自分たちなりの表現を貫いてのパフォーマンスだったと思います。
話をしたわけではないので、
このチームがどのような表現をしていきたいのかまではわかりませんが、
構成や基礎力共にもう少し煮詰める事が出来るのかなと感じました。
ゆっくりとした動きなどは、ある意味早いムーヴよりも
身体能力や手足の軌道なども問われる事になると思います。
肉体作りも含めて是非作品と向き合って、更に素晴らしい踊りをまた見せていただきたいと思いました。

ここまでつらつらと、自分なりの感想をいくつか書かせていただきました。


WODは世界各国から優秀なチームが決勝大会に集結してコンテストに臨みます。
YOUTUBEのチャンネル登録数はなんと、423万人以上。
世界中が注目しているダンスコンテストです。
このひのき舞台で、日本人チームが「優勝」を何度も手にしているという実績があり、世界からより注目されています。
そのせいもあって、日本では他の地域でも予選が開催されます。
予選は各都市ごと、
上位3チーム、ジャッジの平均点が80点以上のチームはL.A.の決勝大会へ出場可能です。
この後も開催される各地の予選ではまだまだ参加者を募集しているとの事。
札幌、大阪、埼玉、新潟と各地で予選が開催されます。
皆様、是非チャレンジして、世界の舞台を経験してください!