UK B-BOY CHAMPIONSHIPS 1999! Spartanic Rockers Story Vol.063

俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.063

UK B-BOY CHAMPIONSHIPS 1999

ヨーロッパツアー最初の目的であったBOTY99を終えて、我々はまたスイスはベルンの地に帰るのでる。

ここから1週間後にはイギリス、ロンドンで行われるUK B-BOY CHAMPIONSHIPS が開催される。

日常生活から隔離されている我々日本人メンバーと違って、日常生活があるスイスのメンバーは、仕事や学校などの日常生活もあるため、この後の1週間はその前の1週間よりややスローダウンした練習を行う事となる。

俺は若干観光的な事も行い、町や近隣の湖を訪ねたりもしつつ、練習も行って1週間を過ごした。

そして迎える次の週末は、UK B-BOY CHAMPIONSHIPS 1999である。

前年の98年、日本人として初めて優勝を果たした我々Spartanic Rockers は、多くの期待を背にロンドンの地に乗り込むこととなるのである。

イギリスは陸続きではないので我々はスイス、ベルンから飛行機でロンドン入りすることとなる。

ここでまた、モンティがやっちまう(笑)
奥さんのパスポートをもって空港に来てしまったのである(笑)
俺が知っているだけで2回目(笑)

しかし、ここでもまた臨時の書類のようなものを発行してもらい無事に出国!
なんとフレキシブルな対応であろうか!!!
テロ対策など、難しい面もあると思うが、日本も少し見習ってほしい対応である。

無事にロンドンに到着した我々は、また98年と同様の学生寮のような宿に泊めてもらった。
次々とやってくる世界各国のBBOY達。
BOTYでも一緒だったBAG OF TRIX も同じこの宿であった。
彼らとは、韓国、ドイツ、そしてここイギリスと、この年だけで3回の国際大会で出会っているので、会うたびに親交を深められる。
このようにして俺は世界各国のB-BOY達とつながっていける幸せを感じていた。

世界各国のB-BOY達との交流は楽しいものである!

それもこれも、Spartanic Rockers のおかげであると思っている

そして迎えるUK B-BOY CHAMPIONSHIPS 1999!!!!

99年に迎える最後の大舞台での戦いであった。

このイベントも、BOTYと同じく、当時ヨーロッパで一般的な方法でファイナルバトルのチームを選抜するのである。
要するにまず最初にショーケースを行い、そのショーケースのスキルを見てバトルのカードを決定するというやり方である。

98年に電撃的な優勝を果たした我々スパルタニックロッカーズには、99年にはより多くのオーディエンスのファンがついていた!!!
そんな彼らの歓声の中、我々のショーケースがスタートする!

このショーはBOTYでも行ってきたので、多少こなれてしまっていた分、逆に緊張感が落ちていたところは否めない。
ショーの冒頭、刀を合わせてPOPの踊りに入るパートで、
俺は本来ツヨシの刀に自分の刀を合わせるところ、
カタナを持っているツヨシの指を打ってしまう。

ツヨシごめん(笑)

結構痛かったみたい

ショーケース、100点ではなかったものの、まずまずの出来!

その他軽微なミスはショー中に何度かあった。
それでも、一定のクオリティーを保った状態で、スパルタニックのショーは修了。
満場のオーディエンスを沸かすことができた!

うん、悪くない!
悪くない出来!!

これが俺の感想だった。

その後はBOTYとは異なった各国のB-BOY達によるショーケースが繰り広げられ、そしていよいよバトルカードの発表となる。

優勝決定戦のカードは、

BAG OF TRIX(CANADA) VS SPARTANIC ROCKERS !!!!!

やった!

UK B-BOY CHAMPIONSHIPS では2年連続優勝決定戦に残る事が出来た!!!

いざ、バトルをスタートする前のSpartanic Rockers !

BAG OF TRIX は前述したようにこの99年に国際大会で顔を合わせるのが3回目!
そこまで仲いいわけではないけれど、お互い親しみを感じているチーム同士である。
しかもダンスに対する思考も似ていると思う。
その表現の仕方や、ちょっぴり笑いを交えたり、通常のブレイクとは異なるスタイルの提示なども含めて、とても特徴のあるチームだ。
チームの代表格、GIZMO(ギズモ)は国際的にも有名なB-Boy であり、その上手さ、スタイリッシュさには定評があった。

ユニークなムーヴで定評のあるBAG OF TRIX

そんな彼らとのバトル。

勝ちたい気持ちももちろんあったが、ここにきて初めて?楽しむ気持ちがかなり高まってきたような気がする。

既にBOTY も終わり、その後1週間。
若干緊張感も薄れ、いい意味でも悪い意味でも、リラックスした状態になってきたのではないかと思う。
この決勝バトルは、勝ちにこだわったギスギスした雰囲気はなく、ピース感にあふれた、楽しみながらのバトルとなった。

バトルルーティーンでは軽微なミスも・・・

個人的に印象に残っているのは佐久間さんのリラックスしたバトル運び。
ポップのムーヴからバッグオブとリックスが並んでいる列の、更にその後ろまでずっと突っ込んでいって笑いを誘った。このアドリブ感はさすが!

*バトル映像が現在紛失されているので見つけ次第アップします!

しかし、ちょっと気の抜けていた我々は、バトルルーティーンではミスを何度か犯す。
スイスメンバーとの合同のバトルルーティーンは、やはり練習不足で、タイミングが合わずに若干空回り気味であった。

それでも、俺は皆とこの舞台でバトルができる幸せを感じながらこの大切な時間を過ごしたのであった。

全てのコンテンツが終了し、いよいよ結果発表の時。

優勝は

BAG OF TRIX !!!

残念ながら、我々 Spartanic Rockers は2度目の優勝を手にすることは出来なかった。

Spartanic Rockers のフラッグの前で、Bag Of Trix のハンドサイン!

2週間も同じメンバーで一緒にいると、ギスギスしてくることがある。
それは非日常からくる疲労の積み重ねや、考えや感性のすれ違いが原因だと思う。
これは我々も同じであった。
特にスイスメンバーとは、常識感が違う事もあり、時には言い合いをしたりしながら時間を過ごした。
でもこれは誰にでもあることである。

我々は、20年を経た現在でもきちんとつながっている。(この記事を書いているのは2020年の1月現在)

昨年の夏に、俺はアメリカに移住したRemyを訪ねたし、

現在アメリカのコロラド州に住んでいるREMY

昨年末にはZedが初めて来日し、短い時間ではあるが一緒に過ごした。

たかがダンスだが、俺たちにとってダンスは宝物のようなものである。
同じ宝物を持っている者同士だから、つながる事ができるのだ。
そんなダンスでつながることができたスイスのメンバーと我々日本人メンバー。

スイスのメンバーがいなければ、我々日本人メンバーはこんな様々な経験は出来なかったであろう。

ICE、MONTY、REMY、ZED、

改めて彼らに感謝の気持ちを送りたい。

こうして99年最大のイベントを終了し、ロンドンでスイスメンバーと分かれて帰国する我々。

しかし我々の活動はこれで終わったわけではなく、さらなる野望に向けて活動は続いていくのである・・・・

End of This Story
To Be Continued


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