JO へ・・・ VOL.2  Spartanic Rockers Story Vol.048

俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.048

JO TRIBUTE VOL.2

1999年3月。
若くして突然この世を去ってしまったJO。
20年経った今、彼に寄せるSpartanic Rockers メンバー達の想い、後半です。
今回は、当時既に活動を共にしていたスパルタニック・ロッカーズのメンバー
佐久間さん、GO、TSUYOSHI の3人からのメッセージをアップします。

JOの事を知っている方も、知らない方も、
ほんのひと時、若くして亡くなったJOという男に思いを馳せていただければ彼も嬉しく思うと思います。

●佐久間浩之


新宿ハイタイムがある頃初めて見てとんでもない若いのが出て来たと言うのが第一印象です。
身体能力の高さもそうでしたが、テクニックと言うよりもあのハチャメチャっぽさがオンリーワンな感じがして、それが実はしっかりとコントロールされてるのがわかった時さらに衝撃的だったことを覚えてます。
そしてまさか同じチームで世界一になれた時は本当に嬉しかった!

しかし福岡に出張中の朝一本の電話があり、Joの死を知らされ何日か何も手に付かなかったくらいショックだった。
メンバーであのJoの自宅で御遺体を見た時のことは鮮明に今でも覚えてるし、一生忘れることはないでしょう。

●植木豪(GO)

JOそしてTSUYOSHIは大阪でも常に伝説を刻んでたB-boyで、アンダーグラウンドシーンでは小さなサークルバトル一つで噂は日本中に轟き、その当時からテレビなどメディアにも出演してその時の発言やムーヴで様々な影響を与えていた。

2人のオリジナルの動きは今でも無敵で常に僕の中で憧れの2人。

JOのパワームーヴは身体能力を活かした荒々しいイメージで、スタイルは独創的な物が多く、今見ても新しい事をたくさんやっている。

CRAZY JOって呼ばれるのも頷けるし、後にも先にも日本で彼ほどぶっ飛んでいたダンサーを見たことがない。
私生活やファッションも独特でかなりのB-boyに影響を与えていた。

JOが亡くなったと聞いた時に大阪でPaniCrewのメンバーの前で崩れ落ちて泣いた。
そして一番に思い出したのは相棒だったTSUYOSHIの事。
ぶっ飛びまくったJOの様なBREAKINGをPOPPERの僕が出来ないかもしれないけど、TSUYOSHIのライバルとしてBREAKINGにきちんと向き合っていこうと決めた。

TSUYOSHIは絶対に僕をライバルなんて認めたくないとわかってたけど、当時一番難しくて選ばれた人にしか出来ないと言われてたAIRTRACKSの練習をはじめ、その技を完成させてTSUYOSHIに会うんだって心に決めた。

JOとの最後の会話
「GO君、俺上手くなったでしょ!!!
次に会った時勝負だね」

あの約束からずっと今日まで、この次会う日まで僕は練習を続けている。

PaniCrewの活動が本格化して東京に来れない時が多く、SPARTANICを一時休止させてもらった時にTSUYOSHIは凄く怒ってたけど、その時付けてた指輪を外して「頑張ってください」って僕にくれた。

今も部屋の一番見えるとこに飾って綺麗に磨いてある。

JOの事、残されたTSUYOSHIの事が、
今みんながよく聞いてくる「何故そんなに練習するのか」って不思議がられる僕のライフスタイルを作っているのは間違いない。

彼と同じCREWとして海外でショーやバトルをした思い出は、
軽い言葉でなく、
僕の人生の宝の一つである。

●TSUYOSHI

Joとは16才の頃からダンスも遊びも楽しい時間を過ごしました。
アニキ肌で飯をおごってくれたり、プレゼントをくれたり、僕が悩んでいると『大丈夫、もっとポジティブに行けよ』っていつも優しかったです。
話しかけて来る時は『つよし、つよし』と2回呼ぶ特徴があって何か溜まった思いや楽しい事を思いついた時に、高ぶった気持ちを話してくれる友達でもありました。
青春期と日本が世界へ行く新時代を濃く過ごせて本当に楽しかったです。
これだけ沢山の人に愛された事をJoには伝わっていると思います。

今思う事は、人の死は3度あると言われていて、

1度目は肉体がなくなった時、
2度目はその人を覚えている人がいなくなった時、
3度目は作った物や残した芸術が役目を終えて忘れられる時、

そこでこの世から消えて自然の一部となるそうです。

Joの留守電
強い風の音
ビュービュー
すする様な呼吸

「はー 電話に出ないと↘

つよし!頑張れよ!ほんと頑張れよ!」

ビュー

Joはみんなに感謝とリスペクトを想っていると思います。
まだ先にある2度目3度目の命を大切にしてこの先も生き続けるJoと、
スパルタニックロッカーズがある事で全員が生き続け、
役目を終えた時は全員で自然の一部へ帰って行ければと思います。

End of This Story

To be continued


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