パリへ!!  Spartanic Rockers Story Vol.039

俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.039

フランス のイベントオーガナイザーから出た、
衝撃の一言!!

ドイツで行われたバトルイベント、BOTY98への出演の後、フランス、パリでのイベントへの参加を求められていた我々SpartanicRockers。
BOTYの会場で落ち合う約束だったフランスのイベントオーガナイザーはついに自分への接触がなかった。

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*トップの画像は、BOTYの会場での1枚
左から、TSUYOSHI、Angelos、MONTY、俺(TAKEO)、佐久間さん
Angelosは、俺達が初めて行ったヨーロッパのイベント ”ULTIMATE B-BOY SESSION”の1ON1 BATTLE にて、決勝をTUFF KID(SWISS)と闘い、準優勝を収めたドイツのB-BOY
参照:ストーリーV.011

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仕方なくホテルに帰った俺は、例によって公衆電話からオーガナイザーに電話をしてみる。
すると、電話に出た彼は衝撃の一言を言った。

「イベントはなくなったから、フランスへは来なくて大丈夫」

「・・・・」

なんだって?
昨日電話で、「明日切符を届けに行く」と言っていて、次の日に1週間後のイベントが無くなるなんて事、本当にあるのか???

俺は驚きのあまり言葉を失った。

だが、俺たちは前述したように帰りの航空券はフランス、パリからになってしまっている。
この事態を説明したが、オーガナイザーは「とにかくイベントがなくなったので、どうにもできない」の一点張りであった。

俺は、とりあえずまた連絡するからと言って電話を切った。

我々5人はパリへ行かねばならないのだが・・・

バトルオブザイヤー終了の翌日、フランスに移動することになっていた我々は、フランスのオーガナイザーから「イベントが無くなったので、フランスに行く旅程の手配はできない」と無責任な対応を取られ、なす術が無く、どうしていいかわからない状態であった。
とにかく、BOTYでとってもらっていたホテルはもう出なければいけない。
こうなると、自力でパリまで行く方法を考えないといけない事態に追い込まれた。

右も左も全く分からないドイツのオッフェンバッツファ。
パリにも行ったことがない俺は、移動方法も含めてノーアイデアであった。
この時のBOTYにはスイスのバトルイベント、アーバンスキルで決勝バトルを戦ったエクストリームのメンバーも来ていて、同じホテルに宿泊していた。
(参照:STORY V015)

とりあえず俺は、そのうちの一人を捕まえて、ここからパリへの行き方について教えてもらう。
彼は電車での移動方法を教えてくれた。
まずはホテルのあるオッフェンバッファからフランクフルトまで移動し、そこから電車を利用してパリへという道順であった。

フランクフルトからパリへの移動は電車で!

電車での行き方を教わった俺は、メンバーを伴ってフランクフルトまで移動し、現地でホテルを探しとりあえず一泊の宿を確保する。

ホテルの部屋からは今度は航空会社に電話で問い合わせてみた。
オペレーターに連絡をし事情を説明し、質問してみる。
「現在とったチケットが行きはドイツ、帰りはフランスからとなっているが、これを変更してドイツから直接日本に帰るようにできないだろうか?」
オペレーターの回答はこうだった。
「お客様のチケットは変更不可能になっております。
直接ドイツから日本へお帰りの場合は、恐れ入りますがチケット買い直していただく必要がございます。」

俺は質問する。
「買い直した場合は1人いくらぐらいになりますか。」
「お一人様23万程度になります。」

・・・・おー、目まいが!!!!

そんなお金出せるわけないじゃん!
この結果を受けて俺は決心した。

一緒にBOTYを見に行った後輩や生徒たちとは、ドイツで分かれ、我々はフランスへ・・・

やっぱり、とりあえずフランスに行くしかない。
フランスに行ってオーガナイザーを呼び出し、せめて我々の宿泊費を負担してもらうしかないだろう。
仕方なく俺達はドイツで最後の夜を過ごすと、翌日自分でパリまでの列車のチケットを購入し、フランスに向かうことになる。
はっきりした記憶がないので、現段階で調べると、フランクフルトからパリまではTGVで約4時間。

目指すはパリ。

TGVはフランスの高速鉄道。日本で言うところの新幹線である

今でもはっきり覚えているのは、その列車から見た夕日の美しさである。
写真が残ってないのは残念だが、草原に沈みゆく夕日は、鮮明に心に残る程美しい景色だった。
我々の不運な状況とは裏腹に、心が洗われるような美しい夕日。
この旅の思い出として心に残っている。

さて、パリに着いたのは夜もそこそこ遅い時間だったと思う。
駅から早速オーガナイザーに電話。
とりあえずパリの駅までこいと呼び出した。
もちろんフランクフルトを出る前にも電話して、今からパリに行くから現地で話をしようと伝えてあった。

駅前のファストフード店で食事をしながら時間をつぶしていた俺達のもとに、ほどなく、オーガナイザーが仲間と数名で現れた。
パリの駅まで来たのはせめてもの救いであった。
イベントが無くなったと平気で言う人達だから、パリの駅までも来ない可能性があると思ったが、さすがに罪悪感があったのだと思う。

英語のわからないメンバーをおいて、俺は少し離れたテーブルで彼らと話し始めた。
俺の要求は、せめて宿泊先はきちんと確保し、その費用はそちらで払ってくれというものであった。
そんな俺に彼らはこのような提案をしてきた。
「とりあえず君たちのビデオ撮らせてくれ。そのビデオをフランスで販売し、利益が出たらそのお金を後で送るから。
パリでの宿泊は自分達で場所を見つけて自己負担で泊ってほしい。」
あまりに理不尽なオーガナイザーたちの提案に俺は、
「それでは困る。とにかく最低でも宿代はそちらで負担してくれ」と交渉を続けていた。

全く平行線の交渉だったが、この後、とあるキッカケで彼らの態度は一変するのである!

End of The Spartanic Rockers Story Vol.039

To be continued


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