俺たちSpartanic Rockersの
波乱万丈な Story vol.027
勝敗を分けるスーパームーヴが炸裂!!
イギリスのB-Boyバトルのイベント”UK B-Boy Championships”。
もくろみ通り決勝戦に駒を進めることが出来た我々Spartanic Rockers(スパルタニック・ロッカーズ)。
対する無敵のStyle Elements(スタイル・エレメンツ)に対し互角に応戦!
タイムアップによって一度止められたバトルは、スタイル・エレメンツの抗議によりまさかの「延長戦」に突入する事となる!!!
DJを務めるアフリカ・イスラムの、バトル延長のアナウンスに、観客も大いに盛り上がる!
イスラムはここで、プレイするブレイクビーツにジェームス・ブラウンを合わせてバトルをスタートさせる!
のっけから盛り上がる展開である。
さて、この延長戦の曲がかかった瞬間に、再びフロアーにはCRUMBS(クランブス)が登場!
スタイル・エレメンツでは特攻隊長的な役割である。
自信満々に踊り始めるクランブス。
トーマスフレアからのコンビネーションは少々ミスをするが、後半はウインドミルから、当時では非常にレアである1990のコンティニッションで勝負をかけに来る!
(1990:片手で逆立ちして回る技。/コンティニッション:手で漕いで回り続ける事)
最初からバトルの流れを持っていこうという本気モード!
これには勢いよくJOが飛び出して応戦。
これは延長前、バトルの最初と同じ対戦の流れである。
JOは最初からクランブスにロックオンしていたに違いない。
トップロックから、JOのオリジナルのフローを経てフリーズ!
そこからウンドミル→トーマスフレアへのコンビネーションからフリーズ。
ここは本人に確認したわけではないが、このシーンでJOはもう少しパワームーヴのコンビネーションをやろうとしていたのではないだろうか?
恐らく前述の筋肉痛問題から、ムーヴに入った瞬間にショートムーヴに変更してまとめたのではないかと想像しております。
JOのパワームーヴスタイルに応戦するは、スタイル・エレメンツきっての正統派パワームーヴァー、スーパー・デイヴ。
トーマス、1990、ウインドミルの技を複数回つなぎながら見せていく。
しかし、一番の見せどころであると思われる1990は安定感を欠く状態で終了。
JOがクランブスにロックオンしていると同じく、
スーパー・ディヴにロックオンするはTSUYOSHI!!!
同じく、間髪入れずにフロアーに登場!
しかし、曲のブレイクは逃さずポージングするTSUYOSHI。
熱い心に、曲にリアクションする冷静さは保ちながらの応戦である。
佐久間さんはよく、「TSUYOSHIは音感がいい」と言っていたが、こういうちょっとしたところで彼の音感の良さが垣間見られる。
TSUYOSHIは先ほどデイヴが見せた
トーマス→1990→ウインドミル
というコンビネーションに呼応し、
ウインドミル→エアートラックス→トーマス→クリケット→1990
・・・とショートムーヴをつなぐコンビネーションで返す。
しかし、TSUYOSHIのエアートラックスを見て、すぐさま応戦するのはもちろんあの男。
今回のバトル勝敗の最大の鍵を握る人物、B-Boy Ivan(アイヴァン)である。
アイヴァンは宙返りで華々しくフロアーに登場!
トーマス→エアートラックス→ウインドミル
→エアートラックス→ウインドミル→エアートラックス
・・・というコンビネーション!!
遂に、超人アイヴァンによる、
勝敗を分けるスーパームーヴが炸裂した!
もともとエアートラックスは、アイヴァンが開発した技ではないが、これを世界に流行らせたのは間違いなく彼の功績である。この当時、エアートラックスの連発をやっている人間はいなかったので、アイヴァンは正に世界最高峰のエアートラックスマスターと言えるB-BOYであった。
おまけに、アイヴァンは最後を得意のアクロバットでしめる!
バック転の3連発!!
「バック転」と聞くと、「なんだ、たいした事ないなぁ」と思う人もいるかもしれないがアイヴァンの場合は話が違う。
彼のバック転のスピードは物凄い!!
後ろに移動するのではなく、同じ場所で超高速でバック転をするのである。
そのインパクトは半端ない。
そしてバック転終わりにジャンプして決めるアイヴァン。
ジャンプの高さ、軽さを見ればこの人の運動能力の高さは一目瞭然である。
同じ人間とは思えないレベルの身体能力である。
ついに、恐れていた場面に直面する我々Spartanic Rockes。
超人アイヴァンのパワームーヴを前に、ガチンコでぶつかれば、普通に考えて我々に勝てる見込みはない。
残念ながらスパルタニック・ロッカーズにはアイヴァンを超えるパワームーヴが出来るメンバーはいない。
いや、この当時は我々だけではなく、世界的に見ても、アイヴァンを超えるパワームーヴァーは存在しなかったと言えるかもしれない。
今回バトルの相手をスタイル・エレメンツと想定し、それなりにバトルの準備を整えてきた我々ではあるが、本来スタイル・エレメンツのメンバーでないアイヴァンは当然ノーマーク。
要するに全く対策の無いままこの場に立っているのである。
我々スパルタニック・ロッカーズの善戦むなしく、バトルの流れはここで一気にスタイル・エレメンツに移行してしまうのか・・・
End of The Spartanic Rockers Story Vol.027
To be continued
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