俺たちに、2番はない!
B-Boy Crew from U.K. Second to None
イギリスから、B-Boyシーンに多大な影響与えたチーム
“Second to None(セカンド トゥ ノン)”
チーム名は直訳すると、「2番はない」
要するに「誰にも負けない」という意味である。
自分がこのチームを知ったのは、恐らく別頁でも紹介した、StormとSwiftによるBattle Squad(バトルスクァッド) との92年の伝説的なBattle Of The Yearの決勝バトルが最初だったと思う。
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彼らのクレイジーなノリというのが本当に素晴らしく独特で、とても印象に残った。
アメリカで生まれたブレイクはヨーロッパに渡って独自のスタイルに変化していったのだが、その代表的な例が彼ら、Second to Noneのスタイルであると言える。
そんな彼らの最大の特徴と言えば、なんといっても独特でハイレベルなパワームーヴであると言える。
しかも、彼らが開発したと言われているムーヴもある。
本来2~3周しかしないドリル(きをつけの姿勢で回るヘッドスピン)を長い事回る(ロングドリル=ペンシルヘッドスピン)はTonyが
ドーナッツスピン(エルボーグライド:日本ではコークスクリューと呼ぶケースが多い)はAsaが
ノーハンドのポップアウト(床から背中で跳ねて立ち上がるムーヴ)はDarrelが
それぞれ開発したと言われている。
また彼らのスピンは、全て超高速!
勢い、スピード、エナジー、そういうものをすべて凝縮したのが彼らのスタイルと言っていい。
今回はメンバーのJohn(ジョン)に話を聞いて、彼らの活動の軌跡に少しだけ迫ってみたい。
TAKEO(以下T):Second to Noneはもともとどのようにしてスタートしたのですか
JOHN(以下J):俺たちはBournemouth(ボーンマス)、Southampton(サウサンプトン)、Portsmouth(ポーツマス)などでブレイクを通じて知り合った仲間たちだった。
Second to Noneの結成は1985年の夏。
メンバーは以下の6名だ。
nick Palmer , Darrel Harding , asa Harding , tony Penfold , john isaacs , Adam renshaw
87年の写真/左からpaul spencer (88に脱退) , tong Penfold , asa Harding , john isaacs , nick Palmer
俺たちは当時
shock city , south style , universal rockers , masters
という4つの別々のチームで活動していたが、そこから新たに集まって結成したんだ。
チームにはすぐにやめていったメンバーもいれば、後から入った者もいるが、80年代後半には固定のメンバーに固まってきたよ。
Adamだけは後から、92年にチームに加わった。そして以降は同じメンバーでやっているよ。
T:皆さん同じ町の出身ですか?
J:俺たちはほとんどボーンマス出身だったが、Nick、Adamはポーツマスのマスターズっていうチームに所属していた
T:当時は他にも有力なチームはありましたか?
J:同時期にはロンドンを中心に活動していた”born to rock”っていうチームもあったね。でも90年代には有力なチームはそんなになかったよ。
T:EvoやTaf Tim Twist(二人とも有名なイギリスのB-BOY)は当時踊っていましたか?
J:EvoやTimも同時期にブレイクをやっていたよ。彼らは、Manchester(マンチェスター)の近くのRuncorn(ランコーン)という町の出身で、俺たちの街からはかなり遠かったから、なかなか会う機会はなかった。
俺達は92年に最初に出会ったと思う。会えば一緒にブレイクすることもあったが、同じクルーとして活動することはなかった。彼らはAlways Rocking Tuffというチームで活動していたよ。
T:影響を受けたB-Boyはいますか?
J:New York City Breakers(ニューヨークシティーブレイカーズ)のIcy Ice(アイシーアイス) やPexter(ペクスター)だね。
彼らのムーヴはクリーンで、そしてパワフルだった!
T:ドーナッツスピンを最初にやったのはSecond to Noneのメンバーだという話しを聞いた事がありますが、本当ですか?
J:Asaが90年の始め頃にやったのを見たのが最初だと思う。俺はそれより前にあのスピンをやっているのを見たことはないよ。だが、インターネットのない世界で、だれが最初にその技をやったかって事は確証はない話だけどね。
T:Second to Noneは何故、当時ここまで高いクオリティのパワームーヴができたと思いますか?
J:俺たちは、他の奴らよりうんと練習した。
それだけだよ。
ほぼ毎日、1日に2時間から5時間ぐらい練習したね。
ある時なんかは、俺とTony は2人で丸一日ヘッドスピンのやり合いをした事もあったよ。
Second to None(セカンド トゥ ノン)とは、
それぞれがスペシャルムーヴを持った、スーパースキル集団。
当時ではありえない発想で、様々なパワームーヴのイノヴェーションに貢献した。
ヘッドスピン/ロングドリルのTony
高速タートルの Nick
ヘイロー、ノーハンドポップアウトのDarrel
ドーナッツスピン、ダブルやトリプルヘイローのAsa
フットワークやオリジナルムーヴのAdam
ヘッドスピン、Tuck Down スタイル(L字で回るスタイル)のJohn
彼ら無くして、ヨーロッパのB-Boyシーンは無く、世界の今のパワームーヴシーンも無いと言っても過言ではない!
イギリスのチーム”Second to None” とは
チーム名に恥じない、
B-Boying を突き詰めた男達の集まりである。
Second to Noneのドキュメンタリー映像がネットで閲覧できます。
世界中のB-Boyが彼らの凄さについて語っている映像です。
また作品としてきちんと作られたかっこいい映像です。
興味がある方は是非見てください!
http://bboymercs.com/second-to-none-crew/
*サイトに行ったら左上のBBOYの赤い文字をクリックします
その後画面センターの ▶ を押すと動画の再生が始まります。
End of The Story about “Second to None”